雲海 滝雲 絶景・秋の枝折峠

風景写真撮りも、そうでない人も、みんな大好きな雲海。天気予報を見ているとなかなかに条件が良さそうだったので、条件反射的に撮りに行ってきました。

場所は新潟県魚沼市、 酷道 国道352号線上にある枝折峠という場所です。人口湖・奥只見湖から立ち上った水蒸気が滝のように流れ落ちるところから、滝雲として知られています。

遠路はるばる

雲海を見られるのはキツイ登山をした人にだけ許されるご褒美。それも、見られるかどうかは運次第。概ねその認識は間違っていません。しかし、車道のすぐ近くから見られる雲海もあります。気象条件が整わないと見られないのは同じですが、アクセスが簡単というのは「雲海初心者」にはありがたいことでしょう。

場所は関越自動車道、小出ICから25kmほど。山間の細くて険しい峠道を行かなくてはいけないので、ICを降りてから車で1時間近くかかってしまいます。

ルートとしては、途中で新潟県道50号小出奥只見線(奥只見シルバーライン)という、全長22.6 kmのうち18.1 kmが隧道というコースも使えます。銀山平という、枝折峠よりも福島県よりの地点に出てくるので、そこから少し引き返してくることになります。どちらが楽かといえば、隧道の方が楽そうではあったのですが、今回はナビが示すとおりに表から行きました。奥只見シルバーラインは、以前走ったことがあるのですが、湧水はあるわ、素掘りの地肌が露出しまくっているわ、雰囲気のあるトンネルが連続するので一度は行ってみる価値があると思います。ただ、泥水の水たまりの中を突っ切って走るようなものなので、車がものすごく汚れます。

ドライブレコーダーの動画を切り取っているので、画質が悪いのはご容赦ください。まずは奥只見シルバーラインの入り口です。

奥只見シルバーライン入り口

なお、ここの左車線はメロディーロードになっていて、時速50kmくらいで走ると「夏の思い出」が聴けるようになっています。今回はシルバーラインは通らないので中央レーンを走ります。

自在館入り口

温泉街を走って行くと、栃尾又温泉への入り口にさしかかります。余談ですが、この栃尾又温泉、お気に入りの温泉で何度か宿泊しています。無色透明、無臭ラジウム泉で、その湯温は36度。体温とほとんど同じ温度で、1時間でも2時間でも浸かっていられるという温泉です。日本有数の豪雪地帯である魚沼市の温泉ですが、通年で自家用車で行くことができます。

冬の栃尾又温泉
(冬に訪れた時の写真です)

さて、栃尾又温泉への入り口を横目にしながらさらに進んでいくと、今度は駒の湯温泉への分岐点に着きます。ここも行ってみたい温泉ではあるのですが、まだ行ったことはありません。

駒の湯温泉入り口

なお、ここまでは整備された幅の広い道です。整備された街中道路はここまでです。この駒の湯温泉への分岐点には看板が立ててあります。

山道入り口

連続雨量80mmで通行止め、路線バス以外の大型車は通行禁止、幅員狭い、などの注意書きがされています。とはいえ、2018年の現在では酷道というほどのものではありません。少なくとも魚沼市街から枝折峠まではすべて舗装がされており、ガードレールもほぼついています。道幅もだいたい車1.2台分くらいはありますし、いたるところに待避所があるので離合が困難というところはほばありませんでした。

その昔(1990年くらいまで?)は、国道352号線は未舗装の山道でガードレールなどもほとんど無かったそうです。どこに出しても恥ずかしくない立派な酷道で、

「転落!死亡事故現場」だの、
「下は地獄」だの、
「転落事故多し、連絡方法なし」

などといったいかにも恐ろしげな看板が立っていたようです。

352号線

狭いといったところでこのくらいです。よほどのミスをしない限り落ちることはないでしょう。

窓を開けると夜の生き物たちの息づかいが聞こえてくるような山道、対向車が来ませんようにと願いながら登っていきます。幸いなことに、行きは対向車とは出くわしませんでした。

枝折峠に到着

30分ほどかけて山道を登っていってようやく目的地に到着です。自分の他にまったく車がいなかったので、誰もいないのではないかと考えていましたが、峠の駐車場が見えてくると、たくさんの車が停まっているのが見えてきました。

枝折峠到着

パッと見て停めるところがないくらいです。みなさん、もしかすると前夜からここで待機なのでしょうか。

停めるところがない

ゆっくり進んでいきますが、駐車スペースは埋まってしまっていました。さらに進んでいくと、スロープがあるのを発見します。

スロープがあった

階段の手前を右に入れるようになっていて、上にも駐車スペースがありました。

上の駐車スペース

しかし、上の駐車スペースも気合いの入ったキャンピングカーを先頭にぎっしりと車が並んでしまっています。

一台分だけ空きスペース

ゆっくり進んでいくと、一台分だけ空きスペースを発見。車を滑り込ませます。

10月中旬の平日の午前でこの混み具合なので、土曜日曜だと完全にスペースが埋まってしまっていることもあるかもしれません。到着時間は05:10くらい。この日の日の出はだいたい05:50くらいだったので、まだあたりは真っ暗です。撮影の準備をして空が白んでくるのを待ちます。

行動開始

駐車場からでも滝雲が見られないわけではないのですが、生い茂った木にかなり視界を遮られるので、少し上に行きたいところです。駐車場にはトイレがあって、その脇から越後駒ヶ岳への登山道に入れるようになっています。

駐車場トイレ

登山道入り口

ただし、当然ながら街灯などありませんので、空が白んでくるまでは、ヘッドライトなどのそれなりの装備をもっていないと登山道に入るのはお勧めできません。この登山道の入り口や、

階段

階段くらいまでなら暗くてもなんとかなるかもしれませんが、階段がついているのは本当に最初のここだけです。すぐに坂道になってしまいます。

坂道

坂道が始まってしまうと足下は小さな小石などが転がっていて転倒の危険も大きくなります。灯りが確保できないなら、暗いうちは坂道に入るべきではないと思います。また、先ほど写真を出しましたトイレも灯りがありませんので、灯りをもっていないとトイレにも入れません。

また、準備ということだと、防寒対策もしておいた方がいいです。ただでさえ一日の中で一番冷え込む夜明け前で、しかも枝折峠は標高が1000mを越えています。その日の最低気温から6度引いた気温で考えないといけません。

空が白んできた頃に行動を開始しました。登りながらいい場所を探しますが、良さそうな場所にはすでに砲列が並んでいます。

夜明け

歩きながらまずは一枚。

流れる滝雲

続いて三脚を立てて5秒露光で雲を流してみました。形がはっきりしない靄が相手だと、どうもAFだとピントを合わせづらいようなのでマニュアルフォーカスにして主導でピントを合わせます。といっても、無限遠固定でOKですが。こういう時、いじれるところの多い一眼レフカメラやミラーレス一眼は有利です。安価なコンデジだとピントが迷うようなシチュエーションでも困ることがありません。ついでに動画も撮影してみます。

前日が晴れていたため、この日の滝雲の出方は「そこそこ」くらいだったようです。

天候次第なので運次第ではありますが、条件が整うともっと雲の厚みがあって、そこに曙光が差し込むと神々しい絵が撮れるようです。そう頻繁に行くことはできませんが、栃尾又温泉に3泊くらいして、条件が整った日に足を伸ばしてみるくらいの狙い方の方がいいのかもしれません。

冬季閉鎖

追記

残念ながら、2018年11月8日をもって今季の訪問はできなくなってしまったようです(魚沼市内の交通情報)。通行止めが解除されるのは、例年なら6月半ばくらい(長い!)。しばらくはおあずけですね。

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